むかしむかし


 あるところに「萌え」なるものを追い求めて今日も明日もついでに昨日も「はぁはぁ」している二人がいました。

 はい。某スレで流石兄弟なみに目立っているGHのあの二人です。


「なあ剣の」

「なんだ弓の」

「そもそも何で我らはここにいるんだ?」

「さぁ?とりあえずここでも『萌え』を追求すればいいと思うが?」

「頭いいな!弓の!」

「ほめるな。剣の。じゃあ、いつものように騎士殿にはぁはぁしようではないか」


 と、いうわけで萌えを極めるため深淵の騎士子殿を探す二人の前にでんと現れたのはダンボールの箱。

「なあ剣の」

「なんだ弓の」

「箱だな」

「しかもダンボールだな」

「おまけに家の落書きがあるな」

「横には『一日一悪』って書いているぞ」

 二人してしばらく『…』エモを出していたのですが、何かを決意した様子でひそひそ囁きます。

(なあ剣の)

(なんだ弓の)

(この箱の端を持ってばっとめくったらって考えたこと無いか?)

(なんだか、幼きころ女子のスカートをめくった時のような背徳感がまた萌えかと)

(やるか剣の)

(おうとも弓の)

 そうして二人は悪ケミハウスをばっとめくったのでした。


「!!」

「!!!」


 そして二人が見たものは、

「……」

「……」

 カレーを食べようとして、口を大きく開けていた悪ケミたんと子バフォの二人でした。


「……肉がないカレーだな。剣の」

「いや、つっこむところはそこではないと思うぞ。弓の」

「違うわよっ!お金がたくさんあってもヘルシー思考を忘れない為に貧乏道を極めているのよっ!」

「結局貧乏と言っているのと変わらないと思うが。主よ」


ぴゅ〜〜〜〜〜〜〜


 萌えとはまた別のなんだか空気が場を支配します。

 とりあえず、悪ケミたんと子バフォはカレーを食べ終わり、二人も律儀に箱をめくったまま待ってあげます。


「うわーん!乙女の食事を見るなんて見物料100k払いなさいよぉ!!」

「主よ。『ごちそうさま』を言うのを忘れて……」

「私は悪ケミだからいいのっ!」


 という捨て文句を言って、悪ケミハウスをカートに直して(当然箱を持っていた二人も直すのを手伝いました)逃げていきました。


「……なあ剣の」

「……なんだ弓の」

「これは萌えなのだろうか?」

「萌えならば萌えとは奥が深いものだな。弓の」

 何かを悟ったように二人して頷いたのでした。


 続いて二人がふらふらと萌えを探していたときに、しんぶちたんがとことこと歩いてきたのを見つけました。

 今日も一生懸命背伸びして、お姉さんのマントを着ているからずるずるとマントが地面を引きずっています。

「なあ剣の。萌えだな」

「そうだな弓の。萌えだな」

「にゅ?」

 二人に気づいたしんぶちたん。二人に向かってとことこと向かって……

「にゅにゅぅぅ〜〜〜!!」

「マントが引っかかったみたいだな。剣の」

「取ってやろう。弓の」

 そう言って、二人はしんぶちたんのマントを外してあげました。

「にゅにゅっ!!」

「おぅ!」

「なんと……」

 おとなぶったしんぶちたん。お姉さんのマントをつけたはいいのですが、熱かったので下にはパンツしかつけていなかったのです。

「ょぅし゛ょのぱんつ……マーベラス萌えっ!!」

「そうだ弓のっ!俺は今、最高に萌えているっ!!!」

「にゅうううう!!おにーちゃんたちのえっちぃ!!」

 二人から溢れる萌えのオーラに驚いたのか、パンツ一枚の姿を見られて恥ずかしかったのかしんぶちたんはパンツ一枚の姿のまま逃げていきました。


「うぼぁー♪」(T-T)

 今日も今日とてあらーむたんは、アラームに乗ってお出かけして、見事に迷子になっていました。

 そんなあらーむたんの前にカートを持って逃げてきた悪ケミたんと子バフォがやってきました。

「がお〜♪」

「あ、あらーむたん聞いてよぉ!……」

 悪ケミたんがくどくどと乙女の食事を見られた事を語っていた時に、パンツ一枚でしんぶちたんが泣きながら逃げてきました。

「にゅう!おにーちゃんたちがぁ……」

 しんぶちちんもたどたどしくマントを取られた(というより忘れてきたのですが)事をあらーむたんに訴えています。

「乙女の裸を見て見物料を払わないなんてっ!」

「だから主よ。突っ込む所はそこではないと……」

「にゅ」

「うぼぁ〜!」

 とりあえず、謎会話の果てにアラームであの二人をお仕置きしようということになりました。

 悪ケミたんのカートに悪ケミたんとしんぶちたんが乗り込み、アラームが引っ張って二人の前に現れました。

「とりあえずトット絵で見てみたい光景ではあるが……剣の」

「まったくだな。弓の。

 あ、子バフォ殿。このマントしんぶちたんに返しておいてくれ」

「いや分かったのだが、なんで二人とも殺られる気まんまんなのだ?」

 キランとまぶしい萌えオーラを全開に出して二人は子バフォにこう答えました。


「分かってないな。子バフォ殿。ここでこうして萌えキャラに殺られてそこ萌え道を極めるというものっ!!」

「おうともっ弓のっ!見よっ!我らの萌え道を極めたこの漢のオーラっ!!」


 こうして二人から湧き出るドス黒い萌えオーラに押され気味のみんな。

 けどおこちゃまにはおこちゃまの解決策が存在します。


「こわいよ〜」(×3)


 その声に駆けつける保護者の方々。悪ケミの保護者の騎士子たんに、しんぶちたんの姉たる深淵の騎士子たん、アラームたんの家族のバドスケさんの登場です。


「なあ剣の。流石にこれは死ぬかな?」

「ああ弓の。骨が残るといいな」


「骨すら残らず萌え尽きてしまえっ!!!」(×3)


 こうして萌えを追求した二人はさんざんにお灸を据えられたそうな。


 たぶんめでたしめでたし。




あとがきみたいなもの

 元々は「三匹の子豚」。

 当初は、悪ケミハウスめくる>しんぶちちんのマントが取れる>アラーム解体でアラームたんを泣かせておしおきされる見たいな感じで考えていたのですが、話を作っていくうちにみるみる形骸化していって……(苦笑)。