私は、ごきぶりである。 名前は……まぁ、考えてくれ。 え?お前踏み潰されたのではないかって? 甘い。甘いぞ。例えて言うなら、バレンタインデーでチョコを体に塗って「私をた・べ・て♪」というプリさん並に甘いっ! 諸君ら人間は我等の種の生殖能力を甘く見すぎている。 「一匹みたら三十匹?」冗談じゃない。桁が一つ足りぬわっ! これだけの大量の種の繁栄によって世代ごとで我等が進化せぬと何故断言するのだっ! 我こそがその存在証明っ! 見よっ!進化のパラレルワールドをっ!!!! 所詮下水最下層で潰される為だけに転生を繰り返す金色の突然変異とは進化の年季が違うわっ!! まぁ、やつとてあと一万年の短期間で我らと同じ進化を学ぶと信じてあげよう。 私は博愛主義なのだ。 さて、最近上目で人間達を眺めていたのだが、雌はどうやって卵を産むのか謎で仕方ない。 足の付け根のあたりに産卵管があるのだろうと思うのだが、ここの色がカラフルなのだ。 普通は足の色と同じだと思うのだが産卵管あたりの色は白が一番多く、黒や紫、赤や水色というものもある。産卵管ゆえ色が変色しているというのは病気ではなかろうかと他種族ながら心配していたりする。 おや?何だか山羊の角みたいな触覚をした人間の雌が我を見ているぞ。 ふむ。どうやら我に何かをくれるらしい。床に何かを落としたぞ。 お、どうやらこれはチョコではないか。なるほど。この娘私に気があるという事か…よしよし。今度産卵管に精を注いでやろう。 ふむ。この娘の産卵管はしましまか。病気か?早く健康にならないと丈夫な子供が作れないぞ。 さて、このチョコの味は…… 悪ケミ 「あ、裏返って痙攣してる…おかしいなぁ…?本のとおりに作ったのにぃ……??」 子バフォ「だから主よ。民明書房はやめとけとあれほど……」 あとがきみたいなもの これはRO小説スレの座談会の宿題「上目づかい」をテーマにした小説です。 ちょっとお色気が強いので18禁スレに。